窓から見えるのは、光の粒。それはとても様々な色をしていた。
赤い光、青い光、黄色い光……街の明かりが、幻想的風景を創り出す。
君は、目が覚めるとなぜかそんな場所に閉じ込められていた。
ここは一体どこなのだろう。
辺りを見渡してもそこはガラス張りの展望室のような場所だった。
幻想的な外の景色に目を奪われそうになるが、
部屋の中を見渡してみると、君と同じような戸惑いと不安の混じった仕草をする、複数人の男女。
どうやら、この塔に「いつの間にか」来ていたのは、君だけではないようだ。
突然、その中の一人が、あ、と声を上げた。君たちは慌てて彼の元へと動く。
彼は、その部屋の雰囲気に合わない"小さな木箱"が置かれているのを発見したようだ。
蓋を開き、中を見てみると、
「時の牢獄であるこの塔に無断で侵入した者に時の裁きを
裁きの執行猶予は残り二時と一刻である。留意されたし。」
と書かれた一切れの紙が入っていた。
紙を読み終わると同時に木箱の中にあった携帯型タイマーのカウントがアラーム音と共に動き始めた。
このままでは不味い。一秒でも早くこの時限の塔から脱出しなければ。